目次
肩甲骨の関節窩まで復元できたら、次は上腕骨(じょうわんこつ / Humerus)。実際の学習では「大結節は外側・小結節は前方」という空間関係は思い出せた一方、解剖頸と外科頸をどこで分けるかが新たな課題になった。
1.上腕骨頭と2つの結節の位置
| 日本語(読み方) | English | 場所・つながり |
|---|---|---|
| 上腕骨頭(じょうわんこっとう) | Head of humerus | 近位の内側。肩甲骨の関節窩と関節 |
| 大結節(だいけっせつ) | Greater tubercle | 骨頭の外側 |
| 小結節(しょうけっせつ) | Lesser tubercle | 近位端の前方 |
| 結節間溝(けっせつかんこう) | Intertubercular sulcus | 2結節の間、上腕二頭筋長頭腱が通過 |
| 三角筋粗面(さんかくきんそめん) | Deltoid tuberosity | 骨幹部外側の筋付着部 |
**上腕二頭筋長頭腱(じょうわんにとうきんちょうとうけん)**が溝を通るのであって、筋肉の腹全体が通過するわけではない。出典:『骨学』p.67、『運動器(各論)上肢』p.32。
2.解剖頸と外科頸はどう違うか(公開参考書による補充)
ここは講義『骨学』p.67の記述からは確認できない詳細なので、OpenStax §8.2による補充として分けて覚える。
3.遠位端の関節面は左右を逆にしない
| 日本語(読み) | English | 場所・相手 |
|---|---|---|
| 小頭(しょうとう) | Capitulum | 外側。橈骨頭と関節 |
| 滑車(かっしゃ) | Trochlea | 内側。尺骨の滑車切痕と関節 |
| 内側上顆(ないそくじょうか) | Medial epicondyle | 前腕屈筋群の起始に関与 |
| 外側上顆(がいそくじょうか) | Lateral epicondyle | 前腕伸筋群の起始に関与 |
| 肘頭窩(ちゅうとうか) | Olecranon fossa | 後面。肘を伸ばすと尺骨肘頭が収まる |
**「小頭=橈骨」「滑車=尺骨」「肘頭窩=後面」**の3組を矢印で結べれば、関節名をただ暗記するより再現しやすい。
4.外科頸と腋窩神経(臨床関連・補充)
外科頸の近くには腋窩神経(えきかしんけい / Axillary nerve)が走る。ここを骨折すると関連する神経の障害を評価する必要がある。講義『運動器(各論)上肢』p.55は腋窩神経の支配筋と通過部を扱うが、外科頸骨折との結びつきは外部文献による補充:NCBI Bookshelf: Axillary Nerve Injury。
神経をまだ学習していない段階なら、この関係は「将来のリンク」として保留し、先に骨の地図を完成させる。
5.10/30/60秒:上腕骨を白紙に戻して描く
理解チェック
まだ習っていない神経の問題は「未学習」と判定してよい。解答を開く前に自分の言葉で復元する。
Q1肩甲骨の関節窩と関節する上腕骨の部分は。
肩関節(肩甲上腕関節)を形成する。
Q2近位端の大結節と小結節は、どちらが外側/前方か。
大結節を『前方だけ』と覚えない。解剖学的正位を基準にする。
Q3大結節と小結節の間の溝は何か。読みも答えよ。
上腕二頭筋長頭腱の通り道。『溝』の音読みはコウ、訓読みはみぞ。
Q4解剖頸と外科頸はどちらが遠位側か。
解剖頸=上腕骨頭の関節面縁。外科頸=近位端の膨らみから骨幹に移る部位。
Q5上腕骨の外科頸周囲で損傷が問題になる神経は。
臨床関連の補充知識。外科頸の近傍を走り、損傷では三角筋機能などに影響する。
Q6上腕骨遠位端で、外側の関節面と内側の関節面を順に答えよ。
外側の小頭は橈骨頭、内側の滑車は尺骨滑車切痕と対応する。
Q7肘頭窩は上腕骨の前面か後面か。どの骨のどの部分を受けるか。
同じ字の『肘頭』を含むが、肘頭窩は上腕骨の構造。
Q8内側上顆・外側上顆は、それぞれ何の筋群の起始部か。
講義『骨学』p.67。筋肉名称の個別暗記は次の段階。
出典・公開範囲
- 講義にあること: 非公開『骨学』(2026)PDF p.67(上腕骨の骨頭・結節・溝・滑車など)、『運動器(各論)上肢』PDF p.11、p.31–32、p.55(肩関節、肘関節、腱、腋窩神経)。
- 外部参考書による補充: OpenStax §8.2(2つの頸)、NCBI Bookshelf(外科頸と腋窩神経)。
- 原スライド・図版・PDFは転載しない。学習用の独自表・想起問題・概念図であり、医療判断に用いるものではない。