学習ノート

骨学②|肩甲骨と鎖骨のつながり――肩峰・関節窩・窩を混同しない

肩甲骨の前面・後面、肩峰、関節窩、肩甲棘、鎖骨の胸骨端・肩峰端を位置関係と関節から復元。読みにも重点を置いた復習ノート。

目次

これは学習中に実際に迷った箇所から組み立てた骨学ノートです。医療行為の指針ではなく、講義の復習と記憶の検証を目的とします。写真や配布スライドは転載しません。

肩甲骨・鎖骨・上腕骨の接続の概念図胸骨と鎖骨の胸骨端が胸鎖関節、鎖骨肩峰端と肩甲骨肩峰が肩鎖関節、肩甲骨関節窩と上腕骨頭が肩関節を作る。 胸骨Sternum 鎖骨胸骨端 ⇄ 肩峰端 肩甲骨肩峰・関節窩 上腕骨上腕骨頭 胸鎖関節肩鎖関節肩関節
骨同士の接続だけを示す独自概念図。形状・大きさ・位置を忠実に描いた解剖図ではない。

1.肩峰と肩峰端は同じ構造ではない

関節(読み)Englishどの部分が接するか
胸鎖関節(きょうさかんせつ)Sternoclavicular joint鎖骨の胸骨端と胸骨(胸骨柄付近)
肩鎖関節(けんさかんせつ)Acromioclavicular joint鎖骨の肩峰端と肩甲骨の肩峰
肩関節(かたかんせつ)・肩甲上腕関節Glenohumeral joint肩甲骨の関節窩と上腕骨頭

関節するという関係と、〜の一部であるという関係を混同しないことが、骨格の知識グラフでは重要。

2.肩甲骨は「前面/後面/外側」を描き分ける

日本語(読み)English空間的な位置・特徴
肩甲下窩(けんこうかか)Subscapular fossa前面(肋骨面)の広いくぼみ
肩甲棘(けんこうきょく)Spine of scapula後面の隆起。上下の窩を分ける
棘上窩(きょくじょうか)Supraspinous fossa後面、肩甲棘より上
棘下窩(きょくかか)Infraspinous fossa後面、肩甲棘より下
肩峰(けんぽう)Acromion肩甲棘が外側に延びた部分
烏口突起(うこうとっき)Coracoid process上部から前方へ突出
関節窩(かんせつか)Glenoid cavity外側の関節面。上腕骨頭と接する

混同を防ぐ3語:肩甲下窩(前面の大きなくぼみ)/棘下窩(後面の肩甲棘の下)/関節窩(外側の関節面)。

3.医学日本語の「端」の読み方

漢字読み方English
内側端ないそくたんMedial end
外側端がいそくたんLateral end
胸骨端きょうこつたんSternal end
肩峰端けんぽうたんAcromial end

「端(はし)」という日常語と、専門用語の複合語で使う「端(たん)」を区別する。

4.「胸鎖乳突筋」は関節ではなく筋肉(補充)

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん / Sternocleidomastoid muscle)は筋肉。主な起始は胸骨柄と鎖骨の内側部、停止は側頭骨の乳様突起(にゅうようとっき)および上項線付近。鎖骨が筋肉の起始に関わることと、胸骨・鎖骨が関節することは別の関係。

この筋の詳しい起始・停止は講義『骨学』p.29の「乳様突起に付着」を超える外部文献による補充:OpenStax §11.3。

5.目を閉じて肩を再構成

理解チェック

SELF CHECK · 8 QUESTIONS

音声入力なら名称が誤変換されても、頭の中の骨の位置を確認してから答えを開く。

Q1肩鎖関節を構成する2つの骨と、実際に接する部位を答えよ。
鎖骨の肩峰端と肩甲骨の肩峰

肩峰は肩甲骨の一部。肩峰端は鎖骨の一部。名称が似ていても所属は違う。

Q2鎖骨の内側端はどの骨と、どんな関節を作るか。
胸骨と胸鎖関節を形成する。

胸骨端(きょうこつたん)が胸骨柄に接する。

Q3肩甲骨は体軸骨格か体肢骨格か。さらに下位分類は。
体肢骨格の上肢帯

鎖骨とともに上肢帯を構成する。

Q4肩甲骨の前面(肋骨面)の広いくぼみは。
肩甲下窩(けんこうかか)

関節窩ではない。肩甲下筋の起始部としても覚えられる。

Q5肩甲骨の後面で、棘上窩と棘下窩を分けるのは。
肩甲棘(けんこうきょく)

肩甲棘の外側への延長が肩峰となる。

Q6肩甲骨の関節窩は、どの骨のどの部位と関節するか。
上腕骨の上腕骨頭と関節する。

肩甲骨の関節窩と上腕骨頭で肩関節(肩甲上腕関節)を形成する。

Q7肩峰・関節窩・肩甲下窩の違いを、関節相手/位置で説明せよ。
肩峰:鎖骨と関節/関節窩:上腕骨頭と関節/肩甲下窩:肩甲骨前面の広いくぼみ

似た『窩』を区別して、場所と機能から取り出す。

Q8胸鎖乳突筋は靭帯か筋か。主な起始と停止は。
筋。起始:胸骨柄・鎖骨内側部/停止:側頭骨乳様突起など。

講義『骨学』p.29は乳様突起への付着を記載。起始の詳細は外部文献OpenStax 11.3で補足。

出典・資料境界

  • 講義由来: 非公開『骨学』(2026)PDF p.65–66(肩甲骨・鎖骨)、p.29(乳様突起)、非公開『運動器(各論)上肢』(2026)PDF p.3・9–12(関節)。
  • 補充(公開参考資料): OpenStax §8.1 Pectoral girdle、§11.3 Sternocleidomastoid。
  • 図版: 自作の関係図であり実物に対する形態・縮尺は再現していない。講義スライド・画像・PDFを転用していない。